毎月、先生のための給食指導に関する情報を、分かりやすく1枚のイラスト付きの図解資料にまとめ、文章でも詳しくお届けします。
資料はご自由に印刷していただいて構いません。小中学校・保育所での給食指導、クラス担任を持つ先生へ配布する資料としてご活用できます。職員室内・職員会議にて、全職員に回覧していただくことで、組織全体の業務改善・トラブル回避にもつながります。(資料のダウンロードリンクは記事目次のすぐ下にあります。)
今回は「給食を食べすに終了を待つ子ども」への声かけや対応がテーマです。給食に限らず家庭でも「食事を残す子ども」に対しての対応のヒントになるので、ぜひお読みください。
- どんな対応をしたら良いかはその子によって変わる
- ヒントになるのは「SOSサイン」が出ているかどうか
- 「個々のペースでステップアップ」が大切
●その他、本テーマに関連する解説記事はこちら
食事を残して「ごちそうさま」を待つ子
※「給食を食べずに終了を待つ子どもへの対応」のPDFはこちらから保存・ダウンロード
近年、給食指導で「無理して食べなくてもいい」という方針が大切にされています。そんな中「給食がまだ残っているのに、食べようとせずに終了を待つ子がいて対応に困る」という声を先生からよく聞きます。
「もっと食べることを促すべきなのか」それとも「このままでいいのか・・・」あるいは違う対応が必要なのか?具体的にはタイプやその子の状況で変わります。
今回は、そんな子たちへの対応についての大切なポイントをまとめました。
SOSサインを確認してみよう
「食べようとしない」と言っても、いろんな理由や状況の違いがあります。「まずはSOSサイン(ピンチサイン)が出ていないかを確認しましょう。
「吐き出す、泣き出す」などは分かりやすいですが「無表情になる、口数が少なくなる」などは一見分かりにくいSOSサインです。
また、ここで挙げたもの以外でも「チビチビ食べている」とか「声をかけても反応が薄い(余裕がない)」等もSOSサインになり得ます。
SOSサインについて詳しくは、過去記事「【図解】子どもが食事中に出すSOSサインとは?」で取り上げているので、ぜひ一度読んでみてください。
SOSサインが出ている子の場合
「無理しなくてもいいからね」等、安心できる声かけをすることが大切です。
こういった場合は、食べられていない事への注目が集まると、さらに食べられなくなることがあります。
過度な注目が向かないように、さりげなく確認したり、こっそりと声かけしてあげるなどの配慮をすると、子どもとしては助かります。
SOSサインが出ていない子の場合
様子を見ながら、積極的に声かけをしてみましょう。
食ベていない理由を聞いてみたり、ひと口が難しいようでしたら「においだけ嗅いでみたら?」「ぺろっとだけしてみたら?」などスモールステップで勧めてみましょう。
食べることを促す声かけ・注意な声かけについては「【図解】食べない子になんて声をかけたらいい?」をぜひ一度お読みください。
最後に〜指導と対応のポイント〜
今月の記事はいかがでしたか?
「無理して食べなくてもいい」を強調することで「残せばOK」ということが、子どもの心に残ってしまうのは不本意ですし、給食指導も「難しい」と感じることが多くなると思います。
ですから大切なのは「食べることにも、その子の特性・ペース・得意不得意などがあり、それぞれが少しずつステップアップしていくことが大切」ということを、普段からお伝えしていくことです。
その上で「みんなで食べることは楽しいことだ」と、子どもの心に残るような給食時間を作っていきましょう。
「こんなテーマを取り上げて欲しい!」というような要望は、きゅうけんマガジンにお寄せください!!あなたからのリクエストも、お待ちしております!!
▼合わせて読みたい