【図解】トラウマにも?子どもが食事を喉に詰まったときの対応や予防【2024年4月】

きゅうけんサムネ38 月刊イラスト付き資料

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今回取り上げるのは、最近ニュースでもよく報道されている「子どもの食事の詰まり」についてです。

今月から連続で、未然に防ぐ予防の観点、喉に詰まってしまったらどう対応したらいいか、事後トラウマになってしまわないよう心のケアについてもお伝えしていきます。

まずは予防の視点を手に入れよう


「食事の詰まりから子どもを守る!①(予防編)」のPDFはこちらから保存・ダウンロード

食事を喉に詰まらせてしまうことは、子どもにとっても、それを見守る大人にとっても怖いものです。

子どもが食事を喉に詰まらせて慌てる大人

今回からは「食事の詰まりから子どもを守る」をテーマにしていきます。まず最初に、予防に対しての基本的な内容をお伝えします。

“詰まり“が起きてしまう大きな原因

食事を喉に詰まらせてしまうのには、さまざまな原因がありますが、その中の1つに「機能的な理由」があります。

具体的には、今のその子の口腔機能の発達段階と、食べ物や食形態のミスマッチが起きてしまうと、食事を喉に詰まらせてしまうことがあります。

食べることに関わる機能的な問題と食形態

ですから、
(1)提供する食材や食形態に気をつける
(2)口腔機能の獲得をサポートする

という視点をまずは持つようにしましょう。

1.注意したい食材・食形態について知ろう

食事の詰まりが起きやすい食材・食形態の例
こども家庭庁『教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】 ~施設・事業者向け~(平成28年3月31日)』を参考にすると、注意したい食材・食形態は上記のようなものが挙げられています。

また、上記のガイドラインの25ページからは、誤嚥・窒息につながりやすい食べ物の調理方法について、以下の5つが記載されています。

①給食での使用を避ける食材
例:プチトマト(4等分すれば提供可能であるが、保育園では他のものに代替え)

②0~1歳児クラスは避ける食材
例:えび、貝類(除いて別に調理する)

③調理や切り方を工夫する食材
例:ソーセージ(縦半分に切って使用)

④食べさせる時に配慮が必要な食材
例:ごはん、パン(水分を取ってのどを潤してから食べること、つめ込みすぎないこと)

⑤果物について(提供する際の注意点)
例:りんご(完了期までは加熱して提供する)

※例は記載内容を一部抜粋して掲載

保育園で調理に関わる方などは、ガイドラインに一度目を通しておきましょう。

2.口腔機能の獲得について知ろう

食べることに関する機能的な動きは、本能的に備わっているものではなく、離乳食期から段階的に獲得していくものです。具体的には、以下のようなステップを経て、少しずつ獲得していきます。
幼児期の口腔機能獲得の順序の図表

ステップに応じた食べられるものについて

ステップ①
なめらかにすりつぶした状態のものは食べられる

ステップ②
舌で押し潰すことができるものや、舌を使って送り込むだけで飲み込めるものは食べられる

ステップ③
歯茎でつぶせるくらいの硬さのものは食べられる

これらのステップを経た後に、次第に奥歯ですりつぶしができるようになり、繊維質なものやパサついたものも食べられるようになっていきます。

また、食べる姿勢なども大切です。以下のポイントをチェックしてみましょう。
子どもの食べる姿勢のチェックポイント

これらの機能的な理由について、さらに詳しくは「【図解】子どもの食事に時間がかかる1番の原因?機能的な問題について」という解説記事を参考にしてください。

観察して危険なNG食べに気づこう

子どもの食事の詰まり誤嚥・窒息に繋がるNG食べ方
誤嚥や窒息は、食べ方も大きく関係しています。

以下は、危険なNG食べの例です。

  • 立ち歩きながら食べている
  • 泣きながら食べている
  • 遊びながら食べている
  • 競争して食べている
  • 食べるときの姿勢が崩れている
  • 食べ物を大量に口に入れている
  • 飲み物で食べ物を流し込もうとする
  • 咀嚼せず吸って食べている


子どもの口に食べ物が入っている時に、大声で怒鳴ってしまうと、それに驚き食べ物を喉に詰まらせてしまうこともあります。怒鳴ることなく、肯定語でしてほしいことを伝えましょう。その他、食事中の声かけについては「【保育園・小学校】子どもへの食事における声かけ変換表①&②」の記事で詳しくまとめています。

また、大人が子どもに食事を与える際に気をつけたいのは以下のようなポイントになります。
食事の与え方良くない例

最後に

今月は予防の観点から、子どもの食事の詰まりについて扱っていきました。

来月は詰まってしまった時の対応、再来月は詰まってしまった後の心のケアについて等、連続してお伝えしていく予定です。

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また来月号もお待ちください。

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本記事の担当編集者
山口 健太

『月刊給食指導研修資料|きゅうけん』 編集長
株式会社日本教育資料 代表取締役
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 代表理事

岩手県盛岡市出身。学生時に「会食恐怖症」を発症し、他人と食事ができなくなった経験を持つ。その中で「食べられない」ことへの適切な対応や支援が、子どもたちと関わる教育者に広まっていないことを痛感。メディア「月刊給食指導研修資料|きゅうけん」を立ち上げ「楽しく食べることが、社会の幸せを作る」という思いで活動している。著書に『食べない子が変わる魔法の言葉』(辰巳出版)ほか数冊。

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